2010年9月24日金曜日

遠き「アレハンドリア、ミラーダ・オビクア」

アレハンドリアとはアレクサンドリアのこと。
アレクサンドロス大王の軌跡を母オリンピアの視点で語るこの作品、
8co80劇団制作。



オリンピアは舞台下手の砦に立つ女優が語り
フアン・ホセ・アマドールがカンテでサポートし
アレクサンドロはフアン・カルロス・レリダ
その幕僚へファイスティオンをマルコ・バルガス
寵愛をうけた宦官バゴアスにマルコス・ヒメネス
妃ロクサネにクロエ・ブルーエ、
と、フラメンコたちが舞踊で物語を描いて行く、というもの。

東洋と西洋の出会いがテーマということで
音楽はフラメンコだけでなく、
サンフォーニャ、イラン起源のサントゥール、 アラブ風のバイオリンなども加わる。

演劇畑の人が脚本を担当し、演出家がついているだけに
しっかりした構成だし、装置や衣装も演劇的。
4人のダンサーは、いずれもフラメンコだけでなく、
コンテポラリー的な振付けもこなせる、しっかりしたテクニックの持ち主だし、
安心してみていられるだけでなく、踊るだけでなく、演じることも見事にこなす。
とくに振付けを担当したフアン・カルロス、
視線や表情で、台詞以上のものを語るのには脱帽。
またクロエも、昔バレエをやっていたこともあってか、動きに無駄がなく素晴らしい。


スタッフ、キャスト、ともにそれぞれの仕事をしっかりやってきた、
練習もつんできた、ことを評価したい。
ほかの、作品をつくっていくフラメンコたちにも見習ってほしい。
だが、感動は感心とは別物だ。



同じ時間、ロペ・デ・ベガ劇場では
フアニート・バルデラマの忘れ形見で歌手のバルデラマが
父をはじめ、チャコン、マルチェーナ、バジェーホなど歴史的カンタオールたちの
レパートリーに挑戦。父と共演したことのあるグイトらがゲスト出演




23時からはアラメーダ劇場でダビ・パロマール。

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