2010年9月19日日曜日

ヘレスからカディス

ロペ・デ・ベガ劇場の幕が開いたらそこはヘレス。
ディエゴ・デル・モラオ、ペペ・デル・モラオ、マヌエル・パリージャ
3人の若者が弾き
ヘスース・メンデス、フアン・デ・ラ・モレーナ、エル・キニ
3人の若者がうたい、
ティア・マフマ、ティア・チューラ、ティア・ジョジャ、ティア・クーラ
4人のおばあさんが踊る。
ゆっくりゆっくりと手を動かす。
めちゃくちゃシンプルで味わい深いのあるブレリア。
年季がはいっている、コンパスを呼吸するブレリア。
それを支える4人のパルマ
ボー、チチャッロ、グレゴリオ、ラファ。
このコンパスだけでもうじゅうぶんに満足!


©Luis Castilla/Bienal de Flamenco

フェルナンド・デ・ラ・モレーナのトリージャ、
マテオ・ソレアのシギリージャにはペペが伴奏、
エンリケ・ソトのタラントにはマヌエル・パリージャ、
ルイス・エル・サンボのソレア・は机をたたくコンパスで。
音響の問題があったのは残念だったが、
深みのある、みごとなブレリア・ポル・ソレア。
もっともっと、いつまでも聴いていたい気持ちになる、
そんなフラメンコ。
最後は自由闊達なソレアでトルタがしめる。伴奏はディエゴ。

モライートがギターをかまえると客席から「モラオ!」の声
ハレオかと思うと
白いスーツのグリロが客席から舞台に上がりモラオのブレリア、
アルバム「モラオ・モラオ」の「ロンカジサ」を踊り始める。
グリロのサパテアードは音楽!
酔っぱらいのように身体をぐにゃぐにゃとする。倒れそうで倒れない。
コンパスそのもの、ブレリアそのもののようなグリロに
そしてモライートに観客は熱狂した。

©Luis Castilla/Bienal de Flamenco

最後は再びブレリア。
キニ。フェルナンドはマイクなしだったので聞きづらかったのが残念。
フアン。この人のブレリアは歌詞のグラシアも魅力なのにギターばかり響く音響のせいで
あまりききとれないのは残念。
ヘスースは伯母パケーラのブレリアを
トルタは「コロール・モレーノ」を歌い踊る。
そのかっこよさ。
ルイス・エル・サンボの歌でモライートが踊る。優雅で愛らしく絶品のブレリア。

©Luis Castilla/Bienal de Flamenco

パケーラの姪、マヌエラの歌は長過ぎたが
最後はおばあさんのひ孫のマヌエルやボーも踊り。。。
ヘレスのブレリアを満喫。

23時からはオテル・トリアーナで「カディス・エテルナ」
一部のリディア・カベージョの踊りは見逃したが
ランカピーノ、フアン・ビジャール、マリアナ・コルネホ、ナノ・デ・ヘレス
ベテラン4人のクアドロ、とくに最後ランカピーノが歌い3人が踊るブレリアが楽しい。

©Luis Castilla/Bienal de Flamenco

その後再び、ホセ・ルイス・オルティス・ヌエボの「ドス・レトラス」をはしご。
カディス県(ヘレスはカディス県)三昧の一夜でございました。


なおセントラル劇場ではアルフォンソ・ロサとホセ・ロメーロの「グリト」公演が行われた。

©Luis Castilla/Bienal de Flamenco

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