2010年9月16日木曜日

開幕ガラ イストリア・デ・ビバ・ボス


(写真Luis Castilla. Bienal de Flamenco)
7000人の観客で満員のマエストランサ闘牛場。
4人のカンタオーラ、4人のカンタオール、4人の踊り手たち、
2人のパルメーロ、パーカッションにピアノ、
そしてアンダルシア青少年オーケストラ。
彼らの力を借りてミゲル・ポベーダは3時間歌いまくった。

リビアーナ、ナナ、マリアーナ、プレゴン、
ラウラ・ロサレンのアレグリアスをはさんで
カーニャ、ポロ、ソレア・アポラーと、
つながりのある曲が続き、
ペテネラ。
エステベス、パーニョ、ルスが踊るアルベニスのマラガをはさみ
マラゲーニャ、ハベーラ、ベルディアーレス、ロンデーニャ、タラント、
モライートらが伴奏のブレリア三昧からロマンセ風のレブリーハのブレリア、
ウトレーラ生まれバンビーノのルンバから
フェルナンダとベルナルダが歌ったコプラ(歌謡曲)のブレリアを
4人のカンタオーラたちが歌い継ぎ、
クラシックのレパートリーである、
コプラス・デ・クーロ・ドゥルセをオーケストラ伴奏で朗々と歌い上げたかと思うと、
机をたたいてファンダンゴ・デ・ウエルバを。
黒とグレーのコルドベス、鳥打ち帽などを身につけて
往年の名歌手たちを再現する。
黒のコルドベスでアントニオ・マイレーナ
灰色のコルドベスでフアニート・バルデラマ、
コルドベスを後光のようにかぶってミゲル・モリーナ
椅子に座ってバストンでアントニオ・チャコン、
サングラスと胸にさした赤い花でポリーナ・デ・バダホスというように。
これが秀逸。
最後はバジェーホで、そこからバジェーホの歌ったアルゼンチン・タンゴにいく。
オーケストラ伴奏でアウロラを歌い
アルベニスの「トリアーナ」をはさんで
ティティのタンゴ。
アントニオ・マイレーナとペペ・マルチェーナのソレア。
シギリージャはモライートの伴奏で。
ポベーダのヒット「アルフィレーレ・デ・コローレス」からカンティーニャス
そしてカマロンの「レジェンダ・デル・ティエンポ」をオーケストラと。
最後にはゲストでエスペランサ・フェルナンデスも登場しデュエット。
(写真Luis Castilla. Bienal de Flamenco)

最後はソレアをオーケストラ伴奏で。
そしてアンコールはピアノ伴奏でヒル・デ・ビアデマの詩を。


長過ぎたのはたしかだし、あちこち削り落とせばもっとよい作品となりうるだろう。
だが、フラメンコの歴史を振り返り、地図を俯瞰した公演。

ミゲルとラファエルのアフィシオンの結実。
その心意気をよしとしよう。

何を歌っても様になる。
ミゲル・ポベーダはまちがいなく、フラメンコの、スペインのスターである。

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