2010年10月5日火曜日

ハビエル・バロン「バイベネス」

©Luis Castilla/Bienal de Flamenco

ハビエル・バロンは生まれ故郷の
セビージャ県アルカラ・デ・グアダイラへのオマージュというべき作品
「バイベネス」
アルカラ、モロンを行ったり来たり。

幕開きはブレリアのフィエスタ。
ハビエルはコーデュロイの上着だし
ギタリストたちは帽子をかぶっていたりと、
田舎町の街道のベンタ、
古くからある食堂/飲み屋での
フィエスタの雰囲気だ。

のっけにみせた、ブレリアのちょっとしたひと踊りのすごいこと。
一緒に踊るカルメリージャとの組み合わせも悪くない。
踊り手はほかにダビ・ペレス、アナ・モラーレス、チョロと
実力派をそろえ
ホセ・バレンシアも歌い踊る、
その楽しさ。

ソレアがはじまったかと思うと
ダビとチョロ、男二人のシギリージャスへ
そしてまたソレアへと戻る
ハビエルとアナのロンデーニャ
美しいパレハの振付けだ。
ラウル・ロドリゲスの弾くキューバの弦楽器トレスではじまるグアヒーラに
ラファエル・ロドリゲスのギターが重なり
チョロのサパテアードがそこに加わる。

再びハビエルがソレアのサパテアードをきかせる。

ハビエルは出演者それぞれにみどころを、
光のあたる場所をあたえ
そして自らも輝く。

©Luis Castilla/Bienal de Flamenco

バイオリン、ギターとトレスで18世紀?の曲、
パナデーロが演奏され
カスタネットを手にしたアナとダビがボレーラを踊る。
アナのきちんと訓練された形が気持ちよい。

ダビ・パロマールとカルメリージャの歌うアレグリアス
ラファエルのギターソロ
そしてハビエルのブレリア!
とんでもなく美しくフラメンコなブエルタをみせてくれた。

そしてアレシス・レフェブレのバイオリンと
ラウルのトレスでのファルーカ!

©Luis Castilla/Bienal de Flamenco

美しい音楽での最高のフラメンコ
ハビエルは明晰で正確なサパテアードもさることながら
腕の動きが美しい

一転してカルナバルのムルガとよばれるおふざけソング
パンが有名なアルカラにちなんで全員がパン屋さんの格好で
パンや麺棒を手に歌い踊るタンギージョ

ホセ・バレンシアのサエタ
ダビ・パロマールの語り

ディエゴ・デル・ガストールのブレリアのリズムでのフィン・デ・フィエスタ

かつてのハビエルの作品「ディーメ」にも似た
幸福感が劇場を包む

アンコールではホセ・カラスコのコンガにあわせて
ラファエル・ロドリゲスがルンバを歌い踊り

いやいや楽しかったです。

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